磯淵猛の紅茶の話 世界の紅茶店

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磯淵猛の磯淵猛の紅茶の話
スプーンが立つほどの濃い紅茶

 イギリス人がおいしいと言ってきた紅茶である。そんな濃い紅茶は、さぞかし苦く、髪の毛が逆立つほど渋いのでは、とずいぶん心配したものだ。

ほとんど真っ黒な紅茶  ところが、実際にロンドンで紅茶を飲むと、確かにどんな紅茶をいれても黒みがかった深い赤色になり、透明感がなくて少しよどんだ色になる。ちょっと薄暗いところで飲んだりすると、コーヒーとまちがえるくらいの黒さなのだ。

なるほど、これならスプーンも立つなと納得してしまう。しかし、口にしてみると、これが全くの拍子抜けで、渋味がなく、むしろさっぱりしている。これは一体どうしたことか、狐につままれたような感じで、ついに最後まで飲んでしまうのだが、さっぱり原因がわからない。これは正にロンドンの水質が紅茶の風味を変えてしまったことによるものだ。



 イギリスの水は、ロンドンを中心に半径30キロメートルごとのドーナツ状に水が硬度を変えていると言われている。ロンドンの中心が一番石灰分が多く含まれ、郊外に向うにつれ、硬度が低くなるというものである。さらにミネラル分も多く、ロンドンの水は水素イオンの濃度が高く、弱アルカリ性でもある。その上、イギリス国内でも特に水質が悪いと評判のロンドンでは、水を一晩汲み置いておくと、表面に油が浮かんできて、太陽の光を反射し、虹色の膜ができる。
 「こんな水が飲めるか」  これが正直な感想だ。

 

 ちなみに日本の水は軟水で硬度はほとんどが100mg/l以下、もちろん油膜ができるような水は飲料として使っていない。これに対し、ロンドンの水の硬度は180〜200mg/lもあり、特にカルシウム分が高い。

 参考迄に硬度というものの数値がよく出てくるので、その意味を説明しておくと、硬度は、その水の中に含まれているミネラル成分の内のカルシウムとマグネシウムの含有量を表わしたものだ。それは、

硬度(mg/l)=(カルシウム量×2.5)+(マグネシウム量×4)

という式で表わされ、この数値が100mg/l以下になったら軟水、これを越えると硬水という風に定めている。

ミルクティー  話をロンドンの水に戻そう。石灰質で硬度が高い水で紅茶をいれると、水色だけ濃くして、味と香りを弱くしてしまう。すると紅茶はまずくなってしまうと思うかもしれないが、一概にはそう言えない。たとえばダージリンやアッサム、スリランカのウバのように、渋味が強くそれが苦手な人も多い。この渋味を緩和して、ライトに感じさせ、程良く飲むことができる。つまり、ブランデーやウイスキーをそのままストレートで飲むのではなく、水割りにしているという感じである。しかも、水色だけはしっかり濃くなっているので、ミルクを入れると実においしそうなクリーム・ブラウンの色になる。これでイギリス人が、ティー・ウィズ・ミルクをベストな紅茶と考えているのが納得できる。



 逆に日本の軟水でいれると、水色を淡くして、味と香りを強くする。たとえばダージリンは、ぐっと渋味が強くなり、香りも立つがこの渋味には閉口してしまう。しかも、水色は淡いから茶葉をつい多く入れてしまう傾向にある。これにミルクを入れると薄いベージュ色でおいしさが出せない。

 しかし、悪いことばかりでなく、セイロンティーや中国紅茶など、ライトで甘口なタイプは、むしろ日本の水でいれると微妙な優しい風味が味わえておいしく感じることができる。

 ロンドンから水を持ってくることはできないので、ロンドンの紅茶を日本で味わうのは不可能だが、ミネラルウォーターを購入して試してみることはできる。エビアンは硬度が297.5 mg/lなので水色が濃く、渋味が弱く感じる。もっとはっきり知りたい方は、フランスのコントレックス(1503.5 mg/l)というすごい硬度の水があるのでこれを試していただきたい。

 しかし、紅茶は水を選ばないと言われていて、世界中どこの水にも合い、その土地の水質に合わせてさじ加減をしながら紅茶を楽しむというのがお勧めだ。なんせ、水を選ぶとなると、紅茶の本場でありながらロンドンの水だけは使いたくないと言ってしまうからだ。

 

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